バラの花束をあなたに

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「でさ、あの如月さんがリフォームの設計図をかいてくれるんだ…」 「え…」 もしかしたら何度か顔を合わせるかもしれない。 雅臣は嫌な気分になるんだろうか。 言ったそばからすでに眉間にシワが… 「いっ、嫌な…「すごいじゃないですか!和希さん!」 は? 「今、あの人にオファーしたらものすごく高いんですよ!! いやぁーさすが和希さんです! きっと素敵なお店になりますね!」 「あ、あぁ。」 心配なんて無用だったか。 信用されてるって事か。 「でも…」 雅臣に如月さんと同じように顎を持ち上げられる。 「半径1メートルは距離を保って下さい。その先は……僕とだけの距離です。」 そう言うと唇を奪われた。 「ん……分かってる。約束する。」 「あの人は隙あらば何かしそうです。」 「させるか…」 如月さんはしないと思う。 前よりもなんだか丸くなったのはきっと娘と生活してるからだ。 「和希さん。では次に会うときは必ず… 待っていてください。」 優しく抱き締めて雅臣は帰っていった。
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