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「えぇぇー!昔の恋人が来た?!」
耳の鼓膜がおかしくなるから、善人。
優希はちょっと嫌そうな顔するし。
学校から帰った優希は善人を連れて来た。
昼間の話をしたらなぜか善人が驚いてる。
「なんでお前がそんな驚くんだよ、善人」
「えっ?」
えって何?優希は相変わらずブスーっとしてるし。
「…はぁ。…善人、今日告白されてたんだよ」
「善人が?……んーまぁ、高身長だしな、顔だって愛嬌があるし?水泳してるなら腹バキバキだろうし?空気だってそこまで読めないわけではないしな…」
「和希にぃーちゃん、それさ、褒めてるよね?」
褒めてるに決まっている。
善人は小さい頃から知っているけど、あのチビがよくここまで成長したもんだ。
でも優希の口はまだ尖ったまま…
『で?なんであいつはあんな感じなんだよ?』
小声で善人に聞いた。
善人はうーんと首を傾げる。
『告白、断ったからから?』
断った??
『なんで?』
『なんで知らない好きでもない相手の告白オーケーするわけ?しないっしょ…』
あ!そうか!
『優希はその子を好きだったのか!』
「はぁっっ?!」
「和希も善人もうるさいっ!!!」
うわっ!優希が怒鳴るとか珍しすぎる。
こりゃなんかあるな。
善人は困り顔だ。
「優希、友達ならさ。そんな顔してても困らせるだけだぞ?」
「…だって……」
優希も困ってる。
高校生は難しいな。
「そいつ、振られた後に僕のところ来たんだ。」
「えぇっ?!な、なんで優希んとこに?」
「僕が善人といつもいるから恋愛する暇がないんだって…
そ、そうなの?」
は?そりゃ振られたのを優希のせいにしてるだけだ。
善人も目を見開いて驚いてる。
「違う!俺は優希といても恋愛するときはするし…」
「うん、だよね。」
というか、その相手なんだよ…
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