バラの花束をあなたに

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いやぁー今時の高校生はすごいね。 善人、キス慣れしてない? って僕たち、何回もしちゃってさ。 でももうお風呂も入り済みだからベッドでイチャイチャしちゃってるもん。 でもこれって善人じゃなきゃ出来ない。 「ねぇ、明日になってやっぱ無理とかやめてよ?」 「それ、俺の台詞だから。」 ってピュアボーイの僕がそんな無責任に初めてをホイホイあげるわけないだろが! 「善人じゃなきゃしないもん。」 「あー小悪魔、出た!」 小悪魔じゃない!なんで小なんだよ! 「僕、実は大学行くの。」 「あ、決めたんだ。どこの?」 やっぱ聞くよね、それ。 恥ずかしいけど、善人と同じなんだよ。 やりたい事がちゃんとあって…… 「す、す、す…」 「俺も好き。優希、大好きー!」 「バカか!違うし言うこと。」 って善人ってなんか甘い。 唇も言葉も表情も甘い。 僕、チョコレートみたいに溶けそうです。 「なぁに?おせぇーて!」 「スポーツ医師を目指したいの。」 スポーツ音痴な僕だけど、実は一生懸命努力する人達の支えになりたいと思った。 単純だけどテレビで昔に見たスポーツ医師。 選手に効果的なリハビリやマッサージを習いたいと思った。 身近で善人が水泳をしていたのが大きい。 「えぇ!優希!すごい夢あるじゃん!」 善人はいつも前向きに捉えてくれる。 絶対にバカにしたりしない。 「ありがとう。善人がいてくれたから。」 素直に言ってみたら… 「…すげ……」 って善人、顔赤いんですけど!!!
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