バラの花束をあなたに

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*** 如月親子と家具を見に行って2週間。 「…なんかおかしい」 「は?何が?仕事?お前?和希君?」 目の前にいる明正兄さんは紙に適当に絵を描いてる。 いや、めちゃくちゃ上手なんだけど。 「和希さん。」 「は?なんかしたの?いいねぇー。 そういうゴタゴタも恋人だからこそだな!」 明正兄さん、笑い事じゃないです。 電話をしても新しいメニューを考えてるとか言われてすぐに切られるし。 絶対にあの日から。 もしかして如月さんが何か仕掛けた!? ってそんな考えは性格悪すぎです。 「…お前ら、別れるかもな。」 兄さんの言葉にゾッとして前を向く。 悪戯っ子の顔をした明正兄さん。 いえ、笑えませんから。全く。 「なんで…そうなるんです??」 「あれだろ?子供連れて家具見たんだろ?あれから会ってないよな? なら、簡単だ。 お前と子供が仲良くなって、お前が子供好きだと思って。自分達の関係に自信をなくす。 簡単なゲイカップルあるあるだろが。」 「………!!!!」 合っているかもしれない。 明正兄さんのイギリスの友達のよくある話。 「まぁー和希君は勘違いしてるけどな! なんとかしないと傷が浅いうちにお別れだ!」 「じょ、冗談じゃないです!!」 「だよなー。雅臣、子供苦手だもんな。」
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