僕と兄貴と彼の話。

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3時に一度店を閉めて2人で3畳の部屋で休むことにしました。 「ほら。手。」 ひゃぁー!和希さんが僕にクリームを塗ってくれてます。 「ありがとうございます。」 「手、荒れると厄介だからな。」 和希さん、優しい… というか、祖母の葬儀やら店のオープンでゆっくりふたりでいられなかった。 目が合えばお互い近づいて舌を絡ませる。 「…んっ…まさっ…」 「ハァ…和希さん…」 店の奥の部屋でこんなやらしい… でもお互いの唇を離さない。 あぁ、このまま……このまま… 「ってバカ!出来るか!」 「……ですよね……」 反省します。 しゅんとしていると和希さんが言いにくそうに聞いてきました。 「…なぁ。ら、来年さ、優希が家を出るんだ。ま、雅臣…一緒に暮らさないか?」 って聞きました!? こんな嬉しいお誘いたまりません! 「えぇっ!?い、いいんですか? 実は引っ越しを考えてました。今のマンションは高いですし。 もう社長ではないので…」 そうか!と和希さんは嬉しそうに笑ってくれました。
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