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皮膚科に行ったら
「え。自傷行為…？」
ってちょっと勘違いされそうになった。
「あ、いや違います。その…ちょっと。」
ちょっと何？って顔で見られるけど、すぐに消毒を塗ってくれた。
「いっ…痛…」
「そりゃ痛いよ。これくらいなら…良かったですね。もう少しズレてたら…」
ゾッとするような事を言う。
「宮前さんに傷を残すなよって言われちゃったよ。」
翠さんの事だ。
「目立たないけど無傷とはいかないよ。」
「え…」
「ホッチキス。」
傷が少し深いところはパチンパチンととめられた。消毒でジンジンしていたから痛くなかった。
特別にって大きな医療用のテープを貼ってくれた。
「これはこのままお風呂とか入っても剥がれないからね。
これは手術した人に貼るのだから。」
そんなテープ貼るのは助かる。
「ありがとうございます。」
「１週間後に見せに来て下さい。ホッチキスとるから。」
お礼を伝えてスナックに戻る。
店の中はめちゃくちゃだ。
とりあえず、店の扉に休業を知らせる紙を貼る。
明日の夜、常連さんはこれを見て…
他の店に流れるだろう。
貯金はちゃんとしてる。
でもきりつめないと。
優希の選択肢を狭めたくない。
はぁ。
ここは明日から片付けよう。
それにしてもここの権利書って言ってたよな。
なんでそんなのは必要なんだ？
…この小さな店に何かあるのか？
それにしても竹之内会長。
あんな反社会的な奴等と関わってるってなんだ？
ばぁちゃんに直接会おう。
もう半年会ってないからな。
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