裏切りの真実。

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次の日、優希は学校へ行き俺は店に向かう。 いつもならこの時間は寝るけど全く眠たくない。 優希には特に何も伝えていない。 心配するからな。 でも片付けはあいつの力だ必要だ。 裏から店に入る。 な、何からしようか。 掃除は上からって優希が言っていた。 でも床のガラスの破片がすごいからな。 でも待て。 ここは昔のモダンなつくりで床は絨毯。 絨毯の隙間にガラスが入ってるに違いない。 総取っ替えが必要だ。 いくらかかるんだ?! ダメだ。修復費を考えると頭がグランとして椅子に座ってしまった。 あーなんだよ、本当に。 “なんとかします。” マサの優しい声を思い出す。 何をなんとかだ。こうなる前になんとかしとけ!って悪態はつくものの… あの優しい顔が真剣に必死に伝えてきたから、あんな惨劇でも信じたくなった。 俺が知ってるマサが本当なんだって。 スパイ行為で近づいたんじゃないって。 コンコン… 誰かが店をノックする。 無視。 和希だし今、俺。 コンコン… しつこいな。ドアの小さな丸を覗く。 だ、誰だ?!
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