429人が本棚に入れています
本棚に追加
/227ページ
雅臣が変態?
ちょっと笑ってしまった。
そんな俺をみてアッキーさんも笑う。
「まぁ、雅臣には感謝してるよ。
おれさ、実は芸術家ってやつでさ。
ま、有名じゃないけど。奥さんが稼いでるし。雅臣に押し付けちまった、跡取り。
本当に申し訳ないけど、俺には跡取りなんて向いてないし…」
色々事情はあるんだろう。
俺がどうこう言える問題でもない。
「ご、ご長男は…」
「あ、喜政ね。よしまさ。ヨッシーさんね。ヨッシーはね、跡取り候補だったんだけど奥さんの家を継いじまったわけ。
ま、親父も後二人いるからって許したけど。これがまたデカイ会社でさ。」
喜政(よしまさ)
明正(あきまさ)
雅臣(まさおみ)
…絶対にあの親父はまさの着く名前だ。
ややこしい…
雅臣の家の合鍵をポケットに入れる。
あいつの家にこの鍵を使って部屋に入るなんてあるんだろうか。
「まぁー鍵、受け取ってやってよ。
あいつの唯一の癒しなんだよ、和希君は。」
俺が癒しねぇ…
あいつの脳内どうなってるんだか。
エレベーターが着いてアッキーさんにアッチだよと昨日の奥の部屋を指された。
ノックをすると
「…はい。」
中から声がした。
最初のコメントを投稿しよう!