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押し拡げられた秘口の奥を掻き乱す雄心の熱さに意識が溶け出す。保憲の大きな掌の中で、しとどに濡れきった晴明自身が隠微な水音を立て続ける。
ほとんど着衣が乱れていない保憲の下で、単(ひとえ)に手を通しただけの晴明が展翅された蝶のようにもがいた。
内腿をとろりと伝う感触は、ついさっき保憲が中に放った残滓なのか、それとも自身から零れ落ちる雫なのか。
快楽の階(きざはし)を上る身体に漣が走りはじめる。
「───ッ」
愛撫されていた根元を不意に強く掴まれて、晴明が大きく息を呑んだ。
「……もう少し楽しませろよ……お前の中、スゴイぜ」
どろどろだ、と保憲が薄い笑いの混じった息を耳元に落とした。
「ん……あ、あ―――っ」
いいんだろう、と感じるところばかりを擦り上げられて、もう、と晴明が髪を散らす。
塞き止められた情熱が疼痛のように背骨を這い上がる。
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