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茉由子と別れて五階に戻り、トイレに行ってみた。
しばらく粘って歯を磨いたけれど、堀内さんは現れなかった。
“僕が去る頃には、あなたの問題は解決しているでしょう”
堀内さんのことで悩む私に彼が言った言葉が思い出される。
あれが出まかせではなく必然的な結果を指していたなら……。
やはり彼にとって私とのことはただの合理的な業務提携に過ぎなかったのだ。
彼女がここに来ることはもうないのかもしれない。
そして、大切な人まで去ってしまう。
私はしばらくぼんやりと誰もいない隣の鏡を眺めていた。
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