アメとムチ-2

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「……さい」 遠くで声が聞こえる。 「起きて下さい」 こんな状況、前にもあった……? でも前とは違って、今はゆさゆさと身体が揺れている。 私を揺さぶる何かに両腕でつかまると、揺れは止まった。 一度浮上した意識が再びとろとろと落ちていく。 「いい加減に起きて下さい」 声音に含まれた若干の苛立ちに反応して、私の瞼が開いた。 目の前には皆川さんの顔。 何が起きているのか状況がわからず、まじまじと見つめた。
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