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ベルホルトと呼ばれたのは当時の国王の事である。
反乱時の事を思い出し、悲しげに眉を潜めるミュラマーラであったが、アーリャ達の質問にしっかりと答えていた。
「国王様が……?どうやって?」
「ベルホルトは、私も知らなかったのですが……何やら変わった能力をお持ちになっておられ、アロイスをどこかへと飛ばしたのです。……その後……ベルホルトは倒れ……。うっ……。」
順調に言葉を発し答えていたミュラマーラだったが、急に眉を潜め気絶したかのようにまた眠りについてしまったようだ。
「ミュラマーラ様!どうしたミルか!?ミュラマーラ様!」
「……すみません。私の能力が至らず、これが限界です。」
眠りについたとも気づかず焦り出すミルだったが、若干額に汗を浮かばせたライが苦笑を浮かべてただ眠っているだけだと説明した。
握っていたミュラマーラの手を布団の中に丁寧に入れてあげてから、ライは2人の方を向く。
アーリャは確かな収穫に希望がはっきりと見え目を輝かせていた。
「……収穫はあったようですね。私は集中していて話は聞けていなかったので、アーリャさん、おまかせしましたよ?」
「任せて!絶対に次のステップ踏むから!」
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