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王妃から話を聞いてから、また文献を読み直し、やはりへーレが1番可能性の高い場所では無いかと思ったアーリャは、そこを中心に監視しようと考えた。
王子の帰還はアーリャに任せ、少しでも改善出来ればと言う考えから、ライを中心に“7人の神子”の内5人の神子は、魔物の討伐や人々の争いを治めようと言う理由から世界各地に散らばるようだ。
そのため、ミルは少しでも神子達の力になるよう兵達を動かし、共に各地に向かった。
そうして、アーリャともう1人の神子は1番怪しいと見ているへーレへと向かった。
また時は流れ……1年経った現在。
へーレの1番奥にある、昔使われていた格子状の檻、そして小さな湖のあるスペースでアーリャともう1人の神子、白狼型のガジュマの女性トールが居た。
トールはアーリャと同じ隊員で、偶然にもアーリャの直属の部下である。
「アーリャ様……もう1年経ちますぞ。もう諦めませんか。」
「……もう少し。もう少しだけ待って。確かに王子様はこの先に居るんだよ。」
「何故そう確信を持って…………っ!?」
「来たっ!」
正直トールも疲れてしまい弱音を吐いていたが、突然、湖が眩く輝き出したのだ。
洞窟の奥深くにあるこのスペースに太陽の光が入るわけでもない。
確かに湖から光が発していた。
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