1,王家の血を引く者

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アインヴェルトの首都、ハオプタット。 ここは、比較的気候が良く、人も多い。 魔物も住むこのアインヴェルトでは、ほとんどの街は大きな塀を設けている。 ハオプタットは特に、見上げる程に高くて頑丈な石塀が街を囲んでいた。 そして、そんな石塀を更に追い越す高さの石で出来た建造物が1つ。 それが、このアインヴェルトを治める王の住む城。アインヴェルト城である。 約12年前……事件が起きた。 年々、種族間の争いが悪くなり、とうとうその年に爆発し、ハオプタットに住むほとんどの者が反乱を起こし、城に攻め込んできたのだ。 国王と王妃、その子ども……当時4歳だった王子までもが被害に遭った。 やっとの事で反乱を治めた頃には、国王は亡くなっており、王妃も一命は取り留めたものの、目を覚ます事はなかった。 そして、王子はと言うと、多くの兵を使って捜索にあたったが、腕1本すら見つからず、未だに行方不明だそうだ。
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