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城内の部屋で2人きりで話していた所に、鮮やかな黄緑色の長髪に黒縁で白のベールを被ったヒューマの女性、ライがひょっこり顔を見せ、大人の余裕とも言えるような優しげな笑みを浮かべ声を掛けてきた。
彼女もまた“7人の神子”の1人。
「あ、ライ!良い所にっ!」
“7人の神子”の中でも1番知識が豊富な彼女ならば何か答えを導き出してくれるかもしれないと、アーリャは先程までの事を説明した。
「……なるほど。少しの間でも良いので王妃様に目を覚ましてもらって、当時の事を説明して頂ければ良いのですね?」
「そうだね。それが出来れば良いんだけど……。」
「でしたら、少しだけ目を覚まして頂きましょうか。」
にこやかにさらりと口にしたライに、2人は口を開けポカーンとした。
「目を覚ましてもらうって、どうやって?」
「ま、まさかっ、叩き起すなんて荒行に走らないミルよね……!?」
「まさか。私がそのような乱暴する訳ないでしょう?」
ミルと一緒に驚いた表情を見せたライは、またニコリと微笑んで答えを言う。
「私が使うのは、私の能力です。」
「……『嘘』の能力?」
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