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しばらく二人が行くのを見送っていると、早瀬君に何かを渡している。
ああ、もう、お父さんのお嫁さんになる、なんて言ってくれないだろうな……。
思っていた以上のダメージを受けて、ふらつくとそこには大きな水たまり。
『バシャ!』
勢いよく、水の中に入る。
靴が泥だらけになって、とぼとぼと家に帰った……。
「もう! 何やってるの!! 子供じゃあるまいし」
玄関で妻の紗恵が叫ぶ。
「こんなことになるんだったら、私が行けばよかった……」
「すまない……」
娘の成長、そして、恐妻家である妻一言に心を痛めながら、僕は汚れたスニーカーを洗いはじめた。
(了)
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