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考え事をしている間も走り続け、理華のそばまでやってきた。
隣にいるのは、早瀬君だった。
理華と並んで嬉しそうに笑っている。
大人げないと分かっていながらも、わざと自分の方を見てほしくて、そこから大きな声をあげた。
「おーい、理華ー!」
その声に気が付いて、理華は僕の方を向いた。
驚いた顔がまたかわいらしかった。
少しだけ呼吸を整えながら、声をかける。
「ほら、忘れ物」
近づいてくる理華にトートバックを手渡した。
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