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「うわー、ありがとう、お父さん!!」
「今日は、お弁当の日で給食がないんだろう?」
「うん、助かったー!」
10歳になる娘の理華は、弁当を笑顔で受け取る。
すると、早瀬君が僕を見て、目を輝かせながら話しかける。
「もしかして、『俊足』で噂のお父さんですか!?」
「うん、まっ、そう言われてるみたいだね……」
どことなく照れくささを感じながら、返事を返す。
去年の運動会の時にちょっとムキになって、本気を出してしまったせいで、小学校で僕は有名になってしまった。
「俺、あんな風にかっこよく走りたいんです! どうすればいいですか?」
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