5人が本棚に入れています
本棚に追加
純粋なまなざしを向けられて、居たたまれなくなりながらも、笑顔を作る。
「足あげを繰り返すといいよ…。あと腕を意識して、こんな形で走るといい」
「本当ですか? 俺、やってみます!」
その場で思いついた練習法を伝えていると、早瀬君と仲良さげなのが気に入らなかったのか、理華が会話に交ってきた。
「もう、お父さん邪魔! さっさと帰って! 』
う、最近、娘の言葉はとげとげしい……。
「ほら、早瀬くん、お父さんなんかほっておいて、行こう!」
理華からは笑みは消え、少し不機嫌になった表情に、再び寂しさが込み上げてきた。
最初のコメントを投稿しよう!