blood☆city

E

　怒鳴ってやろうと思ったが通話を断たれた。
　祐実!祐実は高校3年生だ。クソ生意気だが、仕事がうまく行かずに落ち込んでいるときにココアを入れてくれた｡ガキの頃はかくれんぼして遊んだ｡
　俺の命に変えてまで助けはしない。　　
　誰だって、自分の命の方が大切だよな?
　丹羽さんのスマホをコートのポケットに入れた。
　石段を降りて神社を降りると俺にそっくりな男が立っていた。ドッペルゲンガー!?確か、死ぬ前に自分とそっくりな人間が現れるんじゃなかったっけ?
「俺って死ぬんですか?」
　俺にそっくりな男に尋ねた。
「死にたくなかったら心を改めるんだな?」
　松ヶ峰の教会を通り過ぎるとコートを着た美人が近づいてきて、足元に膝まずいた。
「あのお姉さん?」
　女は俺のジーンズのジッパーを下ろし、固くなったモノを引っ張り出して口に含んだ。