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「おかみさん、結婚はしているの」
「アハハ、お客さん何でそんなに私の事が気になるん」と笑いながら答える。
「う~ん、なんでかなあ。なんか気になるんですよね」
「あはは私はもう結婚もしているし、子供もいるのよ。そうね、二十歳の娘がいるの。でも夫はもういないのよ」と最後は悲しそうに話してくれた。
僕は何故か気になる女将さんの話を、カウンターに座り日本酒の熱燗を飲みながら静かに聞いていた。
女将さんが突然に話を切り替えて来た。
「ねえお客さん、私の話ばかりじゃ面白くないでしょ。お客さんのお話しを聞かせてちょうだいな」と笑顔をぼくに見せてくれる。
僕は少し照れながらも話し出した。
「女将さん、僕は京都市内の会社に勤めているんだけど、今度転勤でこちらに働きに来ているんですよ。住んでいるのもこの駅の近くなので、こちらに飲みに来ているんです。僕はまだ独身なんで彼女募集ですけど転勤族の僕の所に来てくれる奇特な女性がいるといいんですけどね」と話すと僕は大きなため息を吐いていた。
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