エピソード1

4/20

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
しばらくして、先生が倒れた。 息は辛うじてしている。 でも到底戦える状態ではなかった。 その時、私は戦闘の術も支援の術も持っていなかった。 主席だったのに。天才とまでうたわれていたのに。 なにもできない。必死に勉強しても戦場では役に立たない……。 ただただ、絶望した。 アンデッドたちは、標的を私に移した。 死ぬ、そう思った。 奴らがすぐ目の前に来た。 皮膚がただれ、血がにじみ、肉が腐敗していた。 気持ち悪い……… 私はこんな奴らに食われて死ぬのか…… 最悪だ…… ごめん、母さん父さん……………昂…… やだな……死にたくないよ………やだよ……… 神様のバカ………最低…… …………ホント… アンデッドの手が頭をわしづかみにした。 そのまま持ち上げられる。 頭蓋骨がきしむ。 痛い。 私は涙を流しながら、目を閉じた。 その時。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加