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そしてようやくやってきたバレンタインデーのとき。
「いた? 斉藤くーん」
「うわああ」
女子の大群に追われている高満が、ばっと千春の教室に入ってきた。
「あ、ぱんつ覗く気でしょ」
と低い目線でしゃがんでいる斉藤を千春はにらんだ。
「は、破廉恥なことを言うなあ」
と高満は真っ赤になって騒いだ。
「ち、千春。作戦を練ろう」
などと言うので、はあとため息をつき、千春と机の下にもぐって話し合った。
「大人の女怖い大人の女怖い」
「大丈夫?」
そう言って、頭をぽんと撫でた。
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