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「大丈夫、大丈夫。恭子だってそのうち大人になるんだよ。そのとき捨てる?」
「僕の恭子愛を舐めるな」
ですよねー。と千春は言った。
「女子に大人気ね」
「今日休めばよかった。でも、学童保育へ恭子を連れにいきたいし……」
「あ、女の子たち行った」
窓の外の廊下を見て解説した。
「これで帰れる」
高満はほっとため息をついた。
「あ、そうそう高満くん」
そう言って、紙袋をあげた。
「これは?」
「バレンタインデーのチョコ。食べるなり捨てるなりなんなりすれば」
「例年ありがとうな」
と白い歯を見せて笑むので、千春は胸がきゅんとなった。
(あ……いけないいけない、ペドにはまるところだった)
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