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「僕のフィアンセ恭子に会いにいくぞ。お前と一緒に行ってやらなくもない」
と肩を抱いていうので、ノータイムでシャーペンをその手に突き刺した。
「いいってえ」
「黙れよロリコン。妹に近寄らないで」
「松山さん、物理的暴力はよくない……」
宮根屋は突っ込んだ。
学童保育へ預けられた妹を引き取りにいくのに、何をぎゃあぎゃあ言っているのか。小学生の妹に劣情を催しているのか。いるのかー。
「お前ら、僕の車で行くといい。恭子も喜ぶだろうしな。車の中にテレビもついているんだぞ! 恭子も退屈しないはずだ」
「あたしたち、自転車で来たんだけど」
「僕ん家の従業員が、あとでトラックで来て、自転車を持っていくぞ」
「いやだよ! 君に僕の住所を教えたくないよ! 最近は恭子ちゃんだけじゃなくて、僕の小梅まで色目を使っているじゃないか……」
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