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会話の途中、タイマーが鳴る。
「楽しいと時間経つの早いね」
手を伸ばしタイマーを止めた。
『楽しいとか、お世辞?』
「お世辞なんかじゃないです」
客を切なそうに見つめる。
そんな遥にキスさえもせずに立ち上がる。
『遥チャン。頑張ってな』
振り返り一言そぅ言って、ニコッと笑い出ていった。
少し切なくなりながら店に電話をする。
「お客さん帰りました」
『お!どぅやった??』
「何か、何もしなくていいってゆわれました」
『そっか。まぁ客がええならな。次仕事入ってるから~送るなぁ』
返事を返す前に電話を切られてしまった。
静かに携帯を置く。
次の客、、
さっきみたいにはいかない。
今度こそ、大切な人を裏切ってしまうんだ。
こみ上げる涙を必死に抑え客の到着を待つ。
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