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「俺さ、いつも以上に嬉しそうで、張り切ってる豊田さん見てて
こっちも嬉しくなったんだ。
なんか、少しは俺も役に立てたのかなってさ。だから……」
そして言葉を切り、視線を私に戻した福澤は、改まった様子でこう言った。
「これからはさ、もし自主トレを続けるなら俺が付き合うよ。
それに企画の相談は、なるべく俺にして欲しい。
せっかくのパートナーなんだしさ」
正直なところ、何も言葉は返せなかった。
ただ、変なモヤモヤが瞬く間に胸の内に広がって、
それが、どんどん重みをもつ気がする。
お陰で、微かに頷き返したものの、
なんかこの数日間すごく張り切っていた自分も、高揚していた気分も、
幻だったように思えてきた。
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