4 「じしん」にグラリ

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ところが、こんなウキウキモードが急降下することになったのは、 それから2日後のこと。 そして災いは、自らの口が招いた結果となった。 週半ばまでに、互いの企画案を部内通過させた私たちは、 次なるステップである部内での商品審査に向け、この日は試食作りとレシピ作成。 実は、調理師免許を持ち、洋食屋での修行経験もある福澤にとっては まさに、ここからが本領発揮の場。 一方、私にとっては、ここからが更なる難関。 しかし、この日の私は、先輩との自主トレのお陰で 今までとは異なり、少しだけ自信を持って調理室に向かうことが出来た。 そして、たぶんそれが私の様子に現れていたのだろう。 「相変わらず、張り切ってるね」 調理室に入ってきた福澤に、ニコニコしながら言われる。
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