そんな装備で大丈夫か?

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「引き受けて下さいますか! いやぁ、助かりました!」  膝を打って、おっさんが身を乗り出した。 「それにしても」  喜ぶおっさんに目を細めながらママはぽつりと言葉をもらす。 「今まで大人しく姿を隠していたホワイトドラゴンと、こんなところで会うとはねえ」  魔王軍との戦いで、エルアルトとママはホワイトドラゴンと対峙していた。  その戦いは長く厳しかったと聞いたことがある。 「私も驚きましたよ。あれは約一ヶ月前かと……。気晴らしに遠乗りしようと森に入ったら、突如として姿を現わしまして……あのときは逃げるのに精一杯でしたよ。まったく、生きた心地がしなかった」 「それはそれは……大変でしたね」  エルアルトが気遣うように声を掛ける横で俺は出された紅茶を一口含む。  ふわっと口の中で花の香りが広がる。  一般市民の俺でも明らかに違いが分かってしまった。  これは、恐ろしく高い紅茶に違いない。  無言でおののく俺に気付く様子もなく、おっさんは紅茶で軽く喉を潤すと話を続けた。 「一体ならまだしも複数ですからなあ。あんなに集まっているとなると……魔王を復活させんと暗躍しているのかも知れません」  ホワイトドラゴンが群れているのは魔王を復活させようと企んでいるから、ねぇ……。
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