第一章「なぜ変身ヒーローは最初から必殺技を使わないのか」

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 よくわかんないけど、要するにルークの都合ってことね。 「フェアリー・ルージングを壊滅させたら、俺は妖精の国に帰る。だからそれまではお前に戦ってもらわないといけないんだ」 「じゃ、じゃあ聞きたいんだけど、魔法少女として戦うリスクって、何もないの? 戦ってケガするようなこと以外に」  後々えらい目に遭わされてなんで教えてくれなかったのか聞かれたとき、「聞かれなかったから答えなかっただけだよ」などと言い放たれるようなことがないように、僕は今ここでルークにそれを聞いておくことにした。 「ないな。強いて言えば、いい年してあんな恰好で戦うことの恥ずかしさくらいか」  やっぱり恥ずかしい恰好ってルークもわかってるんじゃないか! 「まあ、なんにせよお前はやるしかないんだ。俺とお前は今日から運命共同体だ。よろしくな」  短い手を差し出してくるルーク。  こうして、僕のあまりにも理不尽すぎる魔法少女としての生活が、幕を開けたのでした。  そもそも僕男なのに、女装で魔法少女やらされるっておかしくないですか? 
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