第3話 『寅馬』

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あかり 「(眼を細め)はぁ~、チェ」 こころ 「電話しましょうか?番号は?」     親指と小指で電話のポーズをするこころ。     老婆、携帯を取り出し操作する。 あかり 「それ電話かけるポーズ?、死んでるし・・・」 老婆  「(呼び出し音)・・(圏外通知)」     あかり、老婆の顔を覗き込む。 あかり 「繋がらない?」 こころ 「やっぱり、初詣中なんでしょ、彼女とかと」 あかり 「あぁ~送るよ・・ね!こうなったら面倒見ちゃいますよ」 老婆  「ダメだ、おらタクシーで帰る、呼んでくれ」 こころ 「今はタクシー捕まらないでしょ」 〇 道を走るあかりの車の中 その後     粉雪が降る農道、運転するあかりと助手席にこころ、後部席に老婆。 あかり 「あそこですよね、一軒家?」 こころ 「通りで、カーナビ出てこない訳だ」 あかり 「うぅ~」     老婆があかりの首を締めている。 老婆  「・・・ここでええよ」 あかり 「お婆ちゃん、首絞めないで・・」 こころ 「わぁ、お婆ちゃん」
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