第14章 試験結果

10/12
前へ
/118ページ
次へ
ギルドカードは持っているならいつでも持ち歩く決まりなので俺はポケットにしまっている黒いカードケースからすでに所属している"小鳥の隠れ家"のギルドカードを取り出しギルド員に渡した。 ギルドカードはそれぞれのギルドで発行されるので所属ギルドが多いほど枚数も増えていく。まとめて入れることのできるカードケースに収納して持ち歩くのが基本だ。学園で貰った白いカード(通称 学園カード)もこれにしまってある。 ケースは長方形の手のひらサイズの薄い箱が基本で色や装飾など様々なものが店で売られている。学園カードの用に持ち主にしか操作できないようになっているので他人に悪用されることはないし、ケースに魔法陣が組み込まれていて出したいカードを選択して表面に表示することもできる。 今みたいに提出なら取り出さなくてはいけないが基本的には表面に表示すればいいので便利だ。 管理表に記入が終わり俺に"小鳥の隠れ家"のギルドカードを返すと"戦士の宴"のギルドカードを差し出すギルド員。 「では所持者の魔力登録をします。こちらのカードに魔力を少し流していただけますか。」 ギルド員の手からギルドカードを受け取り言われた通り魔力を少し流すとジュっと焼ける音と共にカードの中心に俺の名前や属性などの情報が黒色の文字で浮かびあがってくる。同時にカードの余白に金色の線で装飾されていく、これが魔力登録中の演出で音が止まると完了した証だ。 木目調のギルドカードに黒色の文字で書かれた俺の情報、端の余白に金色の線で剣と斧を打ち合わせたような絵。これが"戦士の宴"のギルドカードか。ちなみに"小鳥の隠れ家"は森を連想する緑のカードに黒色の文字、右下の余白に銀色の線で扉から鳥の翼が見えるような絵が書かれている。 焼ける音が止まるのを確認したギルド員がちらっとカードを除きみて確認したのち話を続ける。 「登録完了しました。そちらのカードはあなたが当ギルドに所属している証となります。無くさぬようお持ちください。以上です。」
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

119人が本棚に入れています
本棚に追加