第14章 試験結果

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対応してくれたギルド員に感謝を告げて座っていた場所に戻る。配布の列は複数あったので既にみんな終わって戻ってきていた。いち早く気付いたリーアが俺に声をかける。 「遅かったわね。」 「既に所属ギルドがあるからな、手間が増えるんだよ・・・・・・のわりにリクは戻ってきてるんだな。」 「時間かかるの知ってたからこのメンバーで一番初めにできそうな列に並んだ。」 「なるほど。」 同じように既に所属しているリクも時間がかかるはずだがちゃんと考えて並んだようだ。俺は何も考えずに並んだ挙句一番混んでた列だったらしい。 「座りなよ。」と手招きするユーリスの隣に着席すると肝心の話が始まる。 「さてと、みんなランクは何だった?」 今回の試験はE・D・Cランクのいずれかになる、過去の授業で毎年登録時は大体7割がEランクで2割がDランク、残りの1割がCランクと言っていた。 わくわく顔で「せーのっ」というユーリスの合図と共に五人のギルドカードが机の上に出た。それぞれ他のメンバーのカードを見まわす。 「ま、だろうなとは思ってた。」 そう口からでた俺の言葉にリーアが頷く。ギルドカードのランクと書かれた隣には全員Cと書かれている。つまり全員試験で一番上のCランク。 がっかりしたような、でもほっとしたような顔のユーリスと安心顔のミレ、リクもわかってたといった顔だ。 まあ入学して初めて武器や魔法を習っている生徒がほとんどだ、一ヶ月半くらいじゃみんなEランクなのだろう、実技が得意な生徒がおそらくDランク。入学前から経験のある生徒がCランクといったところだろう。 周りの声を聞けば大体Eランクでがっかりした声や頑張ると意気込む声が聞こえ、Dランクだと喜ぶ声がちらほら。Cランクだと叫ぶ声はしないので俺たちと同じように経験あるしと予想していたのかもしれない。
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