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放課後陸上部が練習している時だった、先輩が取り巻き達と会話していたら、校舎から校庭に続く階段に座っていた先生が大声で怒鳴る。
「ゴラ――!
其処の2人見えないだろう退け――!」
校庭で練習に励む生徒達は皆、その言葉に首を傾げた。
暫くして私が先輩の取り巻きに絡まれた時、また先生が怒鳴る。
「見えないから退けって言っているだろ――!」
そこで生徒の1人が気が付く。
「あの先生、私達の足を見ていない?」
その言葉に校庭で汗を流す生徒全員が、先生の目線をたどる。
確かに先生の目線は、私達の腰から下を舐めまわすように見ていた。
特に私と先輩の足を。
先輩4、私4、その他2の割合で見ている。
その事で校長や教頭に怒られていたけど、先生は何処吹く風って顔をしていた。
「先生が私や先輩を集中的に見ているお陰で、苛められる回数が減ってきたの」
「それで苛められる回数が減ったのは良いけど、そんな事よく出来るね?」
「うん、私もそう思って聞いてみたらこう言われた。
生徒が自殺するのを止める事が出来るのなら、俺は変態って言われても構わないって」
「えェェ――!
あの先生がそんなカッコイイこと言ったの?」
「ウン。
その後なのだけど、私や先輩、その他を見る比率が変わってきたの。
最初は先輩4、私4、その他2だったのが。
3、4、3、に変わり、次が、2、4、4、最後が1、5、4になっていた。
そうしたら先輩が集中的に見られる私に同情してくれて、優しい言葉を掛けてくれるようになったら苛めが無くなっていた」
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