たたかう、おとめ。

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 そんなたろすけに向かって、正面から白い物体の体当たりがヒットした。 「ごふぅ!」  たろすけは倒れた。  気がつくと、たろすけはあおむけに寝ていた。 「気がついたか。キミ、ケガはないか?」  先ほどの女性が片ひざをついて、たろすけの顔を見ていた。 「あ、えっと」  たろすけは起き上がったが、うまく言葉が出ない。  そこに容赦なく飛び込んでくる白い物体。  すかさず剣で打ち落とす女性。 「ここにいると危険だ。すぐそこに街がある。キミも走れ」  女性は白いロングスカートをひるがえし、編み上げブーツで走り去っていく。 「オレ、はだしなんだけど」  たろすけは、ようやく普通にしゃべった。  完全に独り言だった。  だって、たろすけは室内で死んだんだもの。  当時の服装のまま、このゲーム世界に転生しちゃったんだもの。  野生児でもあるまいし、現代っ子のたろすけに、はだしで土の上を走るのは、つらいものがあった。
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