火曜日のバースディーケーキ

2/2
前へ
/28ページ
次へ
火曜日の僕のランチのルーティーンはあい変わらずだ。 僕と、持ち込みランチをする彼女とその両親以外に、火曜日13時代のレギュラー客はいない。 大好きなひとが遠くに行って僕は何か変わっただろうか。 食事前に手を洗おうとしたら、彼女も手洗い場を使おうとしていた。母親のひざ掛けを持っていた。 ちょっと汚れちゃってね。彼女がそういった。吐物がついていた。 僕が洗います。お母さんの元に戻っては。 大丈夫です。父がいますから。 ところで、質問していいですか? バースディーケーキのなかで、あなたは何になれると思いますか。 ?? スポンジケーキ? 苺? クリーム? キャンドル? それとも、箱? ケーキナイフとフォーク? ... 箱、、、かな。 私は、クリームかな。 どうして? クリームは、たいして華やかでない。 クリームのないデコレーションケーキはめずらしいかもしれないけれど、ただスポンジと苺を繋げてる。室温に出されると真っ先にあたたまりやすく不安定になる。 あなたの箱、想定どおりだよ。何かね。箱がないとケーキは持ち運べられず、誰にも祝うことがされず食べられない。箱がないケーキは崩れるし保冷剤も効かせられない。 でも何故。自分は箱だと思ったの。 最初はスポンジケーキかと思った。外から見えないあの感じが。 まさか箱やナイフの選択肢があると思わなかった。 僕は、ケーキになれない。土台ぽかったり、すぐ棄てられることを厭わない。箱はケーキの土台ではないけれど、箱のなかでケーキは安定できるんでしょう? でも一体何故、僕が箱だと思うの? ケーキになれない感じが(笑)何もかんがえなくてもおさまってる感じが。 それ無難、てこと? んー、そう思うひともいるかも知れないけれど、無難ならさっさと棄てられるポジションにいないと思う。 (笑)
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加