大丈夫、大丈夫

2/9
前へ
/292ページ
次へ
「へっ?」 「……あほっぽい声出すな、イラつくから。」 …ちょ、…え、イラつく…? 「…………あといちいち傷付いた顔すんな、腹立つから。」 いや…余計傷付くんですけど……俺どんだけシュウのストライクゾーンから外れてるの…。 「…銀髪がそんなに珍しいか?」 「いや……まぁ、珍しいかって聞かれたら珍しいよそりゃ。」 そうなんだけど、問題はそこじゃない。 顔立ちはかなり大人っぽくなってたけど、似ていた。俺の、僕の…トラウマを植え付けた男。 「……気にすんな、なんかあったら俺が殴ってやる。」 ……ああ、守るんじゃなくて倒すと、実にシュウらしい。まだ出会って一時間も経ってないけど。 「……ん、そういやお前鍵持ってんの?」 「え?あぁ、なんか担任に渡されたのなら…」 「…310室か、まあまあいい部屋なんじゃね。」 「日当たり良いとか?」 「…日当たり悪くて寝るのに最適なんだよ。」 …おっと。
/292ページ

最初のコメントを投稿しよう!

332人が本棚に入れています
本棚に追加