第1章

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「毎日一生懸命練習してんだから、1日くらいサボったってバチ当たらないよ。 決めた!今日は具合悪いことにしてショップに一緒に行く。」 「行こ行こ。イケメン店長のスゴ技メイクを体験したらいいよ。七海も化けられるよ。」 「キャー、楽しみ。早く放課後にならないかなー。」 「やったー、七海も行けるんだね。」 サボる気満々の七海の気持ちはもうショップに向かってるようだ。 可愛い七海ならきっと私以上に素敵にしてもらえる。 皆で行けることが嬉しくて、ワクワクしながら午後の授業に向かった。 教室に戻りふと外を見ると一年の時とは景色が違う。桜の木の上の方が見える。この前まで満開だった桜の花はいつの間にか新緑の葉に変わっていて季節の移り変わりを感じる。 若い柔らかそうな葉っぱが優しく揺れていて、友達と楽しめていることを喜んでくれているような気がした。
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