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どうして同窓会に参加したのかといえば、身近にいい男もなく、出会いもなさそうな自分の人生が変わるんじゃないかという、そんな下心だった。
何もない生活は人間をダメにする。
高校を卒業して念願だった事務員の仕事につけたはずなのに、すでに既婚者だらけの中小企業の事務の仕事は私から未来の希望を奪っていた。
人生を手堅く、と考えてしまうのは私の癖なのだと思う。
子供の頃から3歩先を見て歩くよう、教育されてきた。
その中に恋愛とか、結婚という文字はない。
あれは突然やってきて、嵐のように去っていく、一種の病気のようなものだと思っていた。
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