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_____「明日から、妻が家に帰ってくる事になったんだ」
・・・・・・・ほらね。
大丈夫
分かっていたから
いつこうなっても大丈夫なように
覚悟していたから
それなのに・・・・
どうして・・・・・
「美亜・・・・ごめん。・・・・・・泣くな。」
どうして・・・・・こんなに涙が止まらないのだろう・・・・
涙でぼやけた視界に唯一映ったのは
店長の胸板
抱きしめられ
温もりを感じていても
私の心はもう
温まる事はなかった
私はまた誕生日に振られたのだ
あの時と同じ状況なのに
隆司に振られた時よりも辛いのは何故だろう
「ごめん・・・・。」
店長はただ、ただ私を抱きしめた
もう・・・・こんなのは嫌だ
好きになんてならなければよかった
あの日、店長に声をかけられなければ良かった
やっぱり、店に泊まればよかった・・・・・・・
神様、
なんで あなたはこんなに私に辛い仕打ちをするのですか・・・・・?
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