奇怪 すにぃかぁの神様!?

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── ザッザッザッザッ。 月灯り一つない静寂な山道を必死に駆ける一人の男。 「はぁはぁはぁ……あっ!!……クソッ!」 先を急ぐ男。── だが、不運にも男の履く草鞋の緒が切れてしまい、山道に盛大に転がり倒れ込む。 「……はぁはぁはっ、クソッ!……ハッハッ、此のような所で立ち止まる訳には往かぬ!!」 地面を一度殴り、起き上がり、役に立ちそうにない草鞋を懐にしまい、立ち上がる ── が、男の膝は既に限界のようでガクガクと震え、立ち上がる事を拒んで悲鳴をあげている。 「…クソッ!クソッ!……動いてくれ!!」 男は言うことの効かない、重たい脚を何度も何度も叩く。 「……… 頼む。動け!動いてくれぇぇ!!」 男の悲痛な叫びが、静寂な闇の中でこだまする。
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