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見たことない奇抜な履き物を見た男が眉を寄せマジマジと好好爺の履き物を見た。
「ふぉっふぉっふぉ!じゃから此れが『スニーカー』じゃと申したじゃろ?…… コイツを履けば、お主は馬よりも速く走れる。ここは一つ、騙されたと思って履いてみなされ」
そう言って好好爺は自身が履いていたスニーカーを脱ぎ、男の前に出した。
「う"っ!!……何やらちと匂うが……」
ツンと鼻につく腐臭に目眩がしたが、男は好好爺の顔と見馴れぬ履き物を交互に見て、怪しみながら差し出されたそれを受けとると、恐る恐る履いてみた。
「お、おぉっ!!? な、何と軽い!?一見、草鞋よりはるかに重く見えるというのに!…足全体を優しく包みこみよく安定しておる!!……少々湿っておるようだが、それ故か?足によく馴染む!まるで素足のようだ!!……凄い、凄いぞ!これが神の持つ『すにぃかぁ』なのか」
男は初めて履く『すにぃかぁ』にいたく感動し、屈伸をしたり、足踏みをしたりしている。
「ふぉっふぉっふぉ!どうやら気に入ったようじゃな?」
喜ぶ男を見て、好好爺も嬉しそうに笑う。
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