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「見馴れぬ物だな?此れは何ぞ?……うわっ!臭い!臭いぞ!!」
─── そう、男差し出したのは先程神様がくれたスニーカー。
「殿!此れなるは『すにぃかぁ』という、神の持つ履き物です!確かに臭ぅ御座いますが、此れを履けば馬よりも速く走る事が可能になります!……此れを履き、先陣を切り我が軍の勝利をお納め下さい!」
「『すにぃかぁ』?……馬よりも速く?」
「殿!今は一刻を争う時!悩んでいる暇は御座いますぬ!!」
鼻を抑え、怪訝な顔をする主君に男は更にスニーカーを差し出す。
主君は嫌々だが、男の気迫と言い分に根負けし、スニーカーを受け取りゴクリと唾を飲み、足を入れる。
「おぉ!!凄い!何ぞこれ!?……軽く安定もあり履きやすい!だが……何やら湿っておるな?」
主君は先程の男のように感嘆をあげ、
「よし!我に続けぇぇ!!」
刀を抜き、天に翳しながら馬に乗らずに先陣を切り、敵陣に乗り込みに行く。
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