新たな関係

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『佐山くん、今日の予定は?』 社長室でデスクに肘をついて、手を組む真樹が聴いてきた。 直ぐに手帳に書かれているスケジュールを見始めると、「君の今夜の予定だよ」と甘い声でデスクから立って花南の耳元で囁いた。 『わ、私の?予定ですか?』 あまりの甘い囁き声に、声が裏返り、真樹がすぐ傍に居ることに身が強ばった。 『そんなに固く考えなくていい』 『一緒に食事をしたいんだ』 真樹の言葉に、“食事の先”を想像しはじめたのを脳裏から必死に振り払おうとした。 『花南の手料理が食べたい』 更に甘く囁き、耳たぶを甘噛みしてきた。 『君は唇だけでなく、全身が甘いチョコレートの様だ』 唇が首筋に降り、だんだんと愛撫を重ねる。 このままではいけない! でも、彼の唇から漏れる息は、限界を覚えている。 パーティーから2週間経って、キスだけでなく、手を握る事すらしていなかった。 あの甘くて激しいキスを味わいたいと思っていたのは、真樹だけでなく、花南も同じだった。 身体が、震え彼の唇からの愛撫に耐えかね身体を預けた。 互いに瞳が重なると、それが合図かの様に貪るキスをした。
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