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「そんなにリユニヨーネの店員が好きなら加藤さん、俺の当番譲っても良いですけど」
エレベーター内で、出来るだけやんわりと代理を打診してみる。
「うーん、武田君。そうじゃないんだよ」
「そうですか…」
よく分からんが却下された。
「君は今日、何を頼んだんだい？」
「ポテトグラタンパンと普通のメロンパンです」
「メロンパン好きだねぇー」
よそのメロンパンはもう食べられないけどな。
「ガキの頃から大好物でして。加藤さんは何を？」
「私はきな粉パンとフォンダンショコラだね」
「甘い系っすね」
チーン ハチカイデス
今日はエレベーターを降りても、待ち構えているワンちゃんズは居なかった。
「武田君熱くないかい？代わろうか？」
「お言葉に甘えて…」
デスクに戻り、ポテトグラタンパンに初挑戦。うん、やはりリユニヨーネは本格志向だな。グラタンのホワイトソースからほんのりと蟹の味がした。
「武田君武田君！」
だから肘でつつかないでくれよ。おかげで蟹の風味がどっか行っちまったよ。
「何ですか加藤さん」
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