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「武田君。決心は付いたかい」
今日はいよいよ俺の当番か…。
「あまり茶化さないで下さいよ…」
「いやぁー、すまんすまん。つい自分の事の様に考えてしまってね」
謝る気ねえだろ。
「武田君、今回は誰もきな粉パンを頼んで無いからね」
ほらな。舌の根も乾かないうちにこれだよ。
「行ってきます」
「待ちたまえ武田君!」
いつもの馴れ馴れしい感じじゃなく、真面目に俺を呼び止める加藤さん。
「パンの追加ですか?」
「ポケットがはみ出しているぞ」
で?
「追加は無しですね?」
「ああ。行って来い武田君。もし駄目でも気にするなよ」
心配しなくても、最初からんな事万にひとつもありゃしねえよっ。
苛立ちからかつい早足になってしまう。エレベーターには、別の部署の女性社員が2人乗っていた。
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