5.証拠隠滅

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そして2枚目はその説明文だった。 <ブルース・パーク、 バナナ支局発、 緊急電> 『現地時間午前3時、 バナナ共和国で爆弾テロ。 襲われたのは世界の大富豪の裏帳簿を管理する、 大手会計事務所。 爆発により焼失した書類、 通称<バナナ文書>には、 アメリカ大統領候補 ハナフダ氏も名を連ねると噂されていた』 顔を上げて奈津子は越智矢に問うた。 「他社もこの情報、 掴んでいるかしら?」 「まだ外電は入ってない。 スクープだよ」 「瀬川君のアイデアが役に立つのね」 「その通り。 明日の号の表紙はこれに差し替えた。 これで完売が狙える。 さあ、 乾杯だ!」 越智矢の音頭に奈津子が応じた。 「瀬川君に乾杯!」 瀬川は顔を高潮させジョッキを上げた。 「有難うございます。 カンバイを祈念して、 カンパイ!」
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