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そして2枚目はその説明文だった。
<ブルース・パーク、
バナナ支局発、
緊急電>
『現地時間午前3時、
バナナ共和国で爆弾テロ。
襲われたのは世界の大富豪の裏帳簿を管理する、
大手会計事務所。
爆発により焼失した書類、
通称<バナナ文書>には、
アメリカ大統領候補
ハナフダ氏も名を連ねると噂されていた』
顔を上げて奈津子は越智矢に問うた。
「他社もこの情報、
掴んでいるかしら?」
「まだ外電は入ってない。
スクープだよ」
「瀬川君のアイデアが役に立つのね」
「その通り。
明日の号の表紙はこれに差し替えた。
これで完売が狙える。
さあ、
乾杯だ!」
越智矢の音頭に奈津子が応じた。
「瀬川君に乾杯!」
瀬川は顔を高潮させジョッキを上げた。
「有難うございます。
カンバイを祈念して、
カンパイ!」
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