3.暴かれた真実

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シャワーを浴び終え男は元の背広姿に戻った。 ソファーで週刊真実に読みふける女は プレイ・コスチュームのままだった。 メガネ中央部に埋め込まれたダイヤが輝く。 銀座の高級クラブで知り合って以来、 もう何年にもなるというのに、 男は未だ女の素顔を見たことが無い。 「男って、 どいつもこいつも粉飾まみれね」 女はそう吐き捨て週刊真実を放り投げた。 「何のことだ?」 ギョッとして問い返す男。 「その週刊誌の記事よ。 芝浦電設社長、 四ツ菱自転車社長、 おまけに東京都知事なんて、 これで二人連続。 でも、 そんな事よりさ、 なんでアンタは私に あんな落書きを紙に書いて窓から捨てさせたり、 メモして落とさせたり、 おまけに八丈島にまで行かせて 宿の<想い出ノート>に書かせたりしたのさ? しかも妙なセリフ喋らせて録音までして?」
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