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琢未「高尾憩さんですね、心理監察官の真村琢未といいます」
憩「あなたは話がわかる人ですか?」
琢未「それはあなたが判断すればいい」
さて、どれだけの情報をこの短時間で聞き出せるか…まずは探りを入れるところから
憩「あの刑事さんの言う通り俺に精神鑑定はいらない、俺は臼杵を殺そうと計画をしていた責任能力を問おうが無駄ですよ」
琢未「単刀直入に聞きます、あなたは漆黒の骨をどうお思いですか?」
憩「漆黒の骨?なんのことですか?」
憩の目が一瞬俺の視線から離れた…武神様が言っていたことは確かだな
琢未「ではこれならどうですか?【世界平和聖教会】」
より視線を逸らした、やっぱり全て知っている
琢未「あなたのその行動、ごく一般的に罪を犯す人とはなにか違うものを俺は感じている」
憩「この国の腐敗し切った根底をあなたは知っているんですか?国の要職に就く一大臣が一宗教に資金や権力で癒着しているその根本を覆さなければ素晴らしいこの国が破綻してしまう、それを見過ごせない一心で行動に移した、それだけですよ」
琢未「それで臼杵首相を襲撃したと?」
憩「まずは国のトップから片っ端に襲撃をしようと計画していた、俺だけじゃない同じ志を持った奴らがこれから襲撃していく、これはまだ序章にしか過ぎない」
琢未「一個人としてはその気持ちを尊重してあげたいが、一番最初に襲撃する相手を間違えたな、高尾さん」
憩「なに?」
琢未「確かにこの国の要人はその宗教団体と癒着しているものも多い、臼杵首相もその団体の三世だ、だが三世ってだけで、あいつらの心具合的にはどうだっていいことだ」
憩 「何を知っている?」
琢未「俺はお前のように人生を狂わされた奴らを知っている、皆お前のように目の奥は笑ってないからな、抗おうと必死に生きている」
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