第1章

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新しい彼女(僕にとっては、昔の彼女)と共に去っていく彼氏と、呆然と立ち尽くす今の彼女。 「・・・・・・く・・・く・・や・・・しいいいいい!」 わあああっ! 彼女の手によって、僕は今年もまた憑いているチョコと共にゴミ箱にぶちこまれた。 しかも、地面に叩きつけられて踏まれたあとに。 「どや?わしの力も天神さまのご利益も、グッジョブやろ?」 ゴミ箱の底から見上げると、去年僕に妙な説教をしてくれた梅ヶ枝餅の妖精さんが、四枚羽をばたつかせながら遥か上から見下ろしていた。 「約束は守ったでぇ!おまえはまだまだやなあ!精進するっちゃ、がっはっは!」 「な、な、納得できなああああああああい!!」 僕たちチョコレートの精の力が最大限に高まるこの時期、2年連続でこんな目に合う僕がまだまだなのか、梅ヶ枝餅の妖精さんの力が強すぎるのか、この神社の天神さまのお力が・・・ 来年のバレンタインの時期、僕はここには近づかないぞと固く心に誓った。 終.
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